地方税

法人事業税における法人税との所得計算の相違点

法人税の所得の計算の例によらないものとして地方税法又は地方税法施行令で特別な定めのあるものは、おおむね次に掲げるものである。

(1) 海外投資等損失準備金制度等の不適用(地法72の23①)

法人税においては、企業の国際競争力の強化等に資するために、海外投資等損失準備金(資源開発事業法人、資源開発投資法人、資源探鉱事業法人、資源探鉱投資法人の特定株式等で国内において行う資源開発事業等に係る部分を除く。)を認めているが、法人事業税では認められない。

(2) 医療法人の特例(地法72の23①②)

医療法人及び農業協同組合連合会(特定農業協同組合連合会を除く。)が、健康保険法などの規定に基づく療養の給付、更生医療の給付等について支払を受けたいわゆる社会保険診療報酬の金額は益金の額に算入せず、また、その経費は、損金の額に算入しない。

(3) 繰越欠損金の控除の特例(地令21)

法人が各事業年度の開始の日前9年以内に開始した事業年度において生じた欠損金につき法人税法第80条(欠損金の繰戻しによる還付)の規定による法人税額の還付を受けているときは、その事業年度の所得の計算上損金に算入すべき金額は、法人税においては、欠損金の繰戻しにより還付の対象となった部分の欠損金を控除した後の欠損金であるのに対し、法人事業税にあっては繰戻し還付制度がないので、繰越控除されるのは、その欠損金のすべてである。

(4) 所得税額の損金算入の特例(地令21の2)

法人税においては、受取利子等について課された所得税額は税額から控除せずに損金算入しても差し支えないが、法人事業税では損金には算入しない。

(5) 外国税額の特例(地令21の4)

外国の法令により課された外国の法人税等のうち、外国において行う事業に帰属しない所得に対して課されたものは法人事業税では損金の額に算入する。

《特別な所得の計算方法》

次に掲げる法人については、その基礎となる所得の算定は法人税の所得の計算の例によるが、法人事業税の課税標準とすべき所得と、法人税の課税標準とすべき所得とは、その範囲が一致せず、特別な計算によるものとされている。

(1) 外国に支店等を有する内国法人の所得計算(地法72の24)

法人の所得又は収入金額から法施行地外の事業に帰属する所得又は収入金額を控除した額とする。

(2) 鉱物の掘採事業と精錬事業とを一貫して行う法人の所得の計算(地法72の24の5)

事業ごとの所得を区分計算できる場合にはそれによるが、その他の場合はその法人の納付すべき事業税の課税標準とすべき所得は、

  • 所得の総額×
  • 〔生産品について収入すべき金額-(鉱産税の課税標準である鉱物の価格+他社から購入した鉱物の価格)〕
  • /(生産品について収入すべき金額-他社から購入した鉱物の価格)

の算式によって算定するものとする(地法取扱通知(県)第3章4の8の1)。

本サイト掲載の情報は平成25年4月1日現在の法令等に基づいて更新された情報です。

このページの先頭へ